お名刺を頂いたら、その場でお名前を呼ぶようにします。その行為が次回の来店を誘導する直接のきっかけになるからです。
誰かに連れて来られて楽しかったので、その後自分で飲みに来たお客様がまず間違いなく最初にする事は、前回接客を担当してくれたスタッフを探すことです。
次に気にされるのは、自分の事を憶えてくれているかどうかです。
昔、伝説の店長と言われたとても優秀なスタッフがいました。
その店長は、恐る恐るお店を覗きながら入ってきた2回目の来店のお客様に、苗字ではなく下の名前で呼んで、いらっしゃいませと挨拶したのです。
その瞬間にお客様の顔色がそれこそパーっと明るくなったのを今でも鮮明に覚えています。
2回目の来店の最初の瞬間で、お客様の心をがっしりと掴む魔法を使ったのです。
表通りを歩いていて、お客様とすれ違ったりする際にお名前を呼んでお声掛けするだけで、今日は行けなかったけど、この次は行ってあげようと思って頂くチャンスが何倍にもなります。逆に自分の名前を憶えてくれもいない店に行ってあげようとは誰も思いません。
水商売の基本中の基本。
お客様という抽象名詞ではなく、固有の人物を識別して人間関係を築くこと。
お名前を憶える事がなによりも大切です。
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